top of page

ドローンの免許更新手続きと講習の流れや注意点を解説

無人航空機操縦士の制度が始まってから3年が経過し、初回の免許更新時期を迎える方が増えています。


本免許の有効期限は3年と定められており、期限内に更新手続きを行わない場合、免許は失効します。


免許の維持には、登録更新講習機関での更新講習受講に加え、身体適性基準に適合することを証する書類の準備やオンラインシステム(DIPS 2.0)での申請が必要です。


本記事では、スムーズな更新をするために、手続きの全体像と具体的な注意点を解説します。


目次



免許更新の基本ルールと3年間の有効期限



無人航空機操縦士の国家資格を維持するためには、制度で定められた期間内に更新手続きを完了させる必要があります。


まずは更新のサイクルや期限の確認方法、そして個々の状況によって異なる講習区分など、把握しておくべき基本事項を整理します。


無人航空機操縦士資格に定められた3年の有効期間


ドローンの国家資格である無人航空機操縦者技能証明は、一等・二等ともに3年間の有効期限が定められています。


この期間設定は、ドローン技術の急速な進歩や航空法の改正に対応する目的があります。


有効期限を1日でも過ぎると、それまで保持していた技能証明は効力を失い、特定飛行の許可・承認申請における優遇措置や、レベル4飛行といった高度な運用ができなくなります。


再取得には原則として新規取得時と同様の試験を受け直す必要があるため、免許を保有し続けるためには、計画的に更新準備を進めることが不可欠です。


免許失効を未然に防ぐための有効期限の確認方法


有効期限の確認方法は主に2つあります。


1つ目は、手元にある無人航空機操縦者技能証明書の表面を確認することです。


2つ目は、国土交通省のオンラインシステム「DIPS2.0」にログインして確認する方法です。


限定変更(目視内・昼間・25kg未満)をした場合、それらの有効期限も基本の証明書期限に統合される仕組みになっています。


複数の資格や限定変更をしている方は、DIPS2.0上のデータが最新の情報となるため、スマートフォンのカレンダーアプリに有効期限の通知設定を入れるなど、デジタルとアナログの両面で期限を管理することを推奨します。


制度開始から3年目を迎える初回更新時期の重要性


ドローンの免許制度が開始された、2022年12月から2023年にかけて資格を取得された方は、2025年末から2026年にかけて、初めての更新時期を迎えることになります。


このタイミングで更新を行うことは、発注者やクライアントが操縦者のコンプライアンス意識を評価する際の信頼基準につながります。


また変化の激しいドローン市場で、今後も継続的に活動していく意思表示でもあります。


制度の黎明期に資格を取得した操縦者には、この節目を乗り越えることで、業界全体の安全水準を底上げする牽引役となることが期待されるでしょう。


違反・停止処分の有無による更新講習区分の違い


免許更新の際に登録更新講習機関で受講する講習は、すべての人が一律の内容を受講するわけではありません。


過去3年間の飛行において、航空法違反や事故による行政処分を受けた経歴の有無により、講習の区分が分かれます。


無事故・無違反である「停止処分なし」の操縦者は、標準的なカリキュラムでの受講が可能ですが、過去に重大な事故を起こしたり、法令違反で免許停止処分を受けた「停止処分あり」の操縦者は、より厳格な講習内容が課されます。


具体的には後述しますが、安全意識の再徹底を図るための教育プログラムや、事故再発防止に関する講義、そして実地講習などです。


これは、知識の補充ではなく、操縦者としての適性を再確認する場としての側面も持っています。


更新申請の受付期間と準備開始のタイミング



ここでは、申請が可能になる時期や、業務に支障をきたさないためのスケジュールについて解説します。


有効期間満了の9か月前から可能な更新手続き


更新手続きは、以下の内容を有効期間満了日1か月前までに完了させる必要があります。


  • 登録更新講習機関での更新講習受講

  • 身体適性検査

  • DIPS2.0でのオンライン申請


各内容の詳細と完了までのステップは後述するためここでは触れませんが、DIPS2.0でのオンライン申請は、有効期間満了日の6か月前から行えます。


また登録更新講習機関が発行する、更新講習修了証明書の有効期間は発行から3か月間ですので、更新講習受講は、満了日の9か月前から可能となります。


要約すると、DIPS2.0での更新申請を行う予定日が決まったら、そこから3か月遡った日以降に更新講習を受講できることになります。


更新講習を早い時期に受けてしまうと、DIPS2.0で更新申請をする時に修了証が失効している可能性があるため、受講から申請までのスケジュール管理を徹底してください。


※更新講習修了証明書の3か月間の有効期間が残っている間に、DIPS2.0での更新申請を行います。


講習予約の混雑を避けるための余裕を持った準備


更新が本格的に稼働し始めた今、特定の時期に受講者が集中することが予想されます。


特に免許制度開始直後に資格を取得した方が多いため、3年ごとの周期で全国の登録更新講習機関の予約枠は埋まりやすくなるでしょう。


更新講習機関によっては、定員の関係や開催日を月1回と集約することで希望する日程が数か月先まで取れない可能性もあります。


また、更新講習は対面だけでなく、Zoom等のビデオ会議システムやeラーニングを利用できる場合もありますが、その場合は講習の修了演習を対面で必ず受ける必要があります。


いずれの方法で講習を修了しても、講習修了証明書を取得できなければ、DIPS2.0での更新申請を行うことはできません。


したがって、業務で日常的にドローンを使用している方や、特定のプロジェクトを控えている方は、講習機関の空き状況を早めにチェックし、期限の4〜5か月前には受講を完了させておくのが理想的です。


なお、全ての登録講習機関が更新講習を行える、登録更新講習機関とは限りませんので、予め確認が必要です。


更新完了後も維持される次回の有効期限設定


現在の制度では、有効期限の6か月前から1か月前までの間に更新申請を行った場合、次回の有効期限は、現在の有効期間の満了日から起算して3年後になります。


つまり、期限の6か月前という早い段階で手続きを完了させても、次回の更新時期が早まることはありません


これにより、期限ギリギリまで手続きを遅らせる理由はなくなります。


むしろ、早期に免許更新を行って新しい証明書を確保することで、コンプライアンスを重視するクライアントからの信頼を得ることに繋がるのです。


免許更新を完了させるための3ステップ



ドローンの免許更新には、講習・身体検査・申請の3つのステップがあります。


全体の流れを正確に把握しておくことがスムーズな更新につながります。


登録講習機関での更新講習受講と修了


免許更新の最初のステップは、更新講習の受講です。


この講習は、国土交通省から認可を受けた民間のドローンスクール(登録更新講習機関)で実施されます。


まずは事前準備として、DIPS2.0で受講する登録更新講習機関の事務所コードを登録します。


併せてご自身の登録情報の確認と最新の顔写真(6か月以内)へ変更を済ませておくと後の更新手続きがスムーズです。


受講者は、最新の航空法や安全管理、事故事例などを学ぶことで、操縦者としての知識をアップデートできます。


講習形式は、スクールによって対面やオンラインなどさまざまですが、一等・二等といった保有資格の区分に応じて、適切なカリキュラムを受講しなければなりません。


講習を無事に終えると更新講習修了証明書が発行されますが、この証明書には固有の番号が記載されており、後のDIPS2.0申請で必須となります。


身体適性基準に適合することを証する書類の準備


免許の更新には、身体適性基準に適合することを証する書類が必要です。


具体的には、自動車運転免許証があれば大丈夫です。


運転免許証を持っていない若しくは一等で25kg未満の限定変更を更新するのなら、指定の書式に基づいた医師の診断書を準備する必要があります。


DIPS2.0を利用したオンライン申請と手数料納付


講習の修了と身体適性基準に適合することを証する書類の準備が終われば、最後のステップであるDIPS2.0での更新申請に移ります。


マイページにログイン後、メインメニューから「有効期間の更新」を選択し、受講した講習の修了証番号を入力します。


その後、登録更新講習機関で発行された更新講習修了証明書と、自動車運転免許証などの身体適性基準に適合することを証する書類をシステムに添付します。


このとき、添付できるファイルは1つだけなので、修了証明書と運転免許証は1ファイルに統合しておく必要があります。複数ファイルの添付やzipファイルでの添付は出来ません。


更新申請が受理されると、システムを通じて手数料の納付が求められます。


手数料は2,850円で、クレジットカードや銀行振込などで電子納付が可能です。


この納付が確認されて初めて、新しい有効期限が印字された技能証明書の発行処理が開始されます。


なお、新しい技能証明書の発行にあたり、顔写真データが最新ではない場合、不備で戻ってくる場合があります。


また不鮮明な写真や背景に不備がある場合も、再申請の手間が発生するため、規定に沿った証明写真データを準備しましょう。


ここまでを有効期間満了日1か月前までに完了させます。


不要となった技能証明書は、新しい技能証明書が届き次第、国土交通省航空局へ郵便にて返納します(返納申請は不要です)。


登録更新講習の具体的な内容



ここでは、講習で扱われる主な内容と重要性を解説します。


最新の航空法改正に対応した知識のアップデート


ドローンを取り巻く法的環境は変化が激しく、免許の有効期間である3年の間には、安全基準や運航ルールの重要な変更が重なることが少なくありません。


そのため更新講習の大きな柱となるのが、最新の法令・制度の再学習です。


具体的には、無人航空機操縦者技能証明制度の概要から、操縦者が遵守すべき最新の事項、さらには近年の制度改正や事故防止に関する最新情報を含んだカリキュラムとなります。


これらの講習はeラーニング等での受講も可能ですが、映像を視聴するだけでなく、受講後に講師と対面で修了演習を行うことが義務付けられているのが特徴です。


過去の事故事例に基づいたリスク管理能力の再確認


技術や知識の習得と同じくらい重要なのが、過去に発生した事故事例の振り返りです。


更新講習では、国土交通省に報告された最新の事故・重大インシデント統計や、実際に起きた墜落・接触事故の原因分析が共有されます。


特にカリキュラム内では、事故やインシデントを記録した映像教材の視聴が組み込まれており、文字情報だけでは伝わりにくい現場の緊迫感や、事態が悪化するプロセスを学べます。


事故の多くは、機体の故障だけでなく、操縦者の思い込みや気象判断のミス、周囲の安全確認不足といったヒューマンエラーから発生しているからです。


講習では、こうした他者の失敗を客観的に分析し、もし自分の運用であればどのような安全確保措置を講じるべきだったかを再検討します。


これにより、日々の飛行における安全意識を再び引き締めることができるでしょう。


一等・二等それぞれの区分に応じた講習カリキュラム


更新講習の内容は、一等・二等に応じて異なります。


二等資格では、一般的な特定飛行における安全維持が中心ですが、一等資格ではレベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)を想定した高度なリスクアセスメントが扱われます。


この他にも、一等操縦士に特化した留意事項に関する映像教材などが追加され、より専門性の高い教育が行われるのです。


国土交通省により定められた講習の履修時間は、資格の区分と、過去3年間に技能証明の効力停止処分を受けたか否かによって、以下のように異なります。



大きな違いは、過去に事故や航空法違反等で停止処分を受けた場合、通常の学科講習に加えて、30分間の停止処分者向け講習と実地講習が課される点です。


この追加座学講習では、法令遵守の再徹底や事故再発防止に向けた高度な安全管理が強調されます。


さらに、通常の更新者には免除されている、実地講習を修了しなければならず、実際に機体を操作して安全確保能力を再証明する必要があります。


また、昼間飛行や目視内飛行の限定変更をしている場合は、それぞれの特性に応じた留意点も扱われます。


免許失効に伴うリスクと再取得の手間



免許の有効期限が満了し、技能証明が失効すると、これまで認められていた多くのメリットが失われます。


ここでは、失効がもたらすデメリットと、再取得に向けた道のりを解説します。


特定飛行の許可承認申請における優遇措置の消失


国家資格を保有している最大のメリットは、国土交通省への飛行許可・承認申請において、一部の審査が免除されるなどの優遇措置を受けられる点です。


しかし免許が失効すると、これらの優遇はすべて無効となります。


例えば、二等資格を保有している場合、立入管理措置を講じた上での目視外飛行や夜間飛行などの一部が、事前の許可・承認なし、あるいは簡略化された手続きで可能です。しかし失効後は一切認められなくなります。


そのため、飛行ごとに個別申請を行う必要が生じるだけでなく、資格を前提とした業務契約をクライアントと結んでいる場合、コンプライアンス違反として契約解除や損害賠償に発展する恐れもあります。


保険適用外のリスクと賠償責任


免許の有効期限が切れると、ドローン保険が適用されない可能性が出てきます。


多くのドローン専用保険では、事故発生時の支払い条件として「有効な操縦資格を保有していること」や「航空法を遵守していること」を明文化しているからです。


もし免許が失効した状態で事故を起こした場合、たとえ保険料を支払っていても、重大な違反とみなされ、数千万円から数億円に及ぶ賠償金が全額自己負担となる可能性があります。


免許を最新の状態に保つことは、操縦者自身と組織や会社を経済的ダメージから守るためにも重要なのです。


失効後の再取得に必要となる学科・実地試験


一度失効した免許を復活させる救済措置は設けられていないため、新規取得時と同様の流れを再度行う必要があります。


具体的には、指定試験機関での学科試験や実地試験、あるいは登録講習機関での初学者・経験者コースの受講などです。


ただし失効して3年経っていない場合は、登録講習機関において特定の講習と修了審査を受けることで、修了審査合格後、3か月以内の学科試験(CBT試験)免除が受けられる特例があります(この講習もすべての登録講習機関で受けられるわけではありませんので、予め確認が必要です)。


しかしながら制度開始時よりも試験の際の判定基準が年々明確になっていますので、合格へのハードルは確実に上がっているといえます。


よって免許失効により、数十万円の出費と多くの労力・時間が必要となるのです。


ドローンプラスでの登録更新講習の受講案内



免許更新を義務として終わらせるのではなく、実務に活きる学びの場とするためには、更新講習機関の選び方が重要です。


登録更新講習機関であるドローンプラスでは、操縦者が自信を持って次なる3年間をスタートできるよう、質の高い更新カリキュラムを提供しています。


一等審査員が在籍する登録講習機関としての信頼性


ドローンプラスの特徴の一つは、国家資格の試験官を務められる、一等審査員が講師陣に在籍している点です。


登録更新講習機関の中でも、多くの知識と厳格な評価基準を持つ講師が直接指導するため、提供される情報の正確性と信頼性は高くなります。


更新講習では、最新の法令やルールの変更点に加え、航空局の意図や実務上の解釈を含めたアドバイスを受けられます。


一等・二等を問わず、常に高いレベルでの安全管理を追求する操縦者にとって、最高水準の知見を持つ機関で受講することは、将来のレベル4飛行や高度な特定飛行を見据えた大きなアドバンテージとなります。


実務経験豊富な講師による現場視点の更新講習


ドローンプラスの講師陣は、スクールでの指導だけでなく、空撮や点検、測量といった多様な産業現場での実務経験を豊富に備えています。


定められた講習履修時間にとらわれず、テキストの内容を深く掘り下げて、質疑応答を繰り返し、受講者の理解が進むまで解説します。


更新講習の中では、現場で実際に起きたヒヤリ・ハットや、過酷な環境下での機体管理のノウハウなど、実務者だからこそ共有できるリスク管理についても触れます。


3年間のブランクや慣れによって生じがちな判断の鈍りを、現場感覚を維持し続けている講師の視点から指摘されることで、自身の操縦スタイルを客観的に見直す貴重な機会となるでしょう。


更新時期に合わせた講習予約とスムーズな手続き支援


免許更新には、期限管理やDIPS2.0での申請などの事務作業が伴いますが、ドローンプラスでは、更新時期に合わせた講習日程の提供と、申請のサポートを行っています。


事前準備のガイダンスはもちろん、講習を受講して終わりではなく、その後のオンライン申請で必要となる修了証明書の発行を迅速に行い、DIPS2.0での更新申請や手数料納付の手順についてもガイダンスを提供しています。


確実かつスムーズに免許を維持し、安心して業務に集中したいと願うすべての操縦者を、ドローンプラスは全力でバックアップします。


受講費は一等の通常更新が9,900円二等の通常更新が6,600円でいずれも税込です。詳細については「無人航空機更新講習」をご覧ください。





bottom of page