top of page

ドローン撮影で失敗しない許可・承認申請と現場でのトラブルを防ぐ方法

更新日:3 日前

ドローン撮影を始めたいけど、「許可が必要なのはどんなとき?」「DIPS2.0の申請が難しそう」「警察や施設管理者にも連絡がいるの?」といった、疑問や不安を持つ方は大勢おられます。


せっかくの撮影チャンスを、知らなかったという理由で台無しにしないためには、ドローン撮影の許可について正しい知識を身につけることが大切です。


この記事では、飛行許可・承認やDIPS2.0での申請手順、撮影当日の運用チェックなど、実務でつまずきやすいポイントを解説します。

ドローン撮影の許可・承認申請とは?航空法と新制度の概要



ここでいう許可・承認とは、国土交通大臣からの飛行許可・承認を指します。


現在の航空法では、機体の重さや飛行する場所によってルールが定められており、許可・承認が必要な場合と不要な場合があります。


ここでは、許可・承認が必要な場合の判断基準と機体登録及び飛行計画の通報の義務、そして最新の改正ポイントを整理します。


許可・承認が不要なケースと必要なケース


ドローン撮影で許可・承認が必要かを判断する基準は、特定飛行に該当するかどうかです。


許可が必要な空域と承認が必要な飛ばし方の2つの観点から、許可・承認が必須となる条件を整理します。


  • 許可・承認が不要な空域(カテゴリーI飛行):日中、目視内、かつ人口集中地区以外の場所で、人や建物から30m以上の距離を保って飛ばす場合。

  • 許可が必要な空域:空港周辺、高度150m以上の空域、人口集中地区などの特定空域で飛ばす場合。

  • 承認が必要な飛行方法:夜間、目視外、第三者や第三者の建物や車との距離が30m未満などが該当します。


100g以上の機体に対する登録義務とリモートID


重量が100g以上の機体は、国土交通省への機体登録が義務付けられています。


DIPS2.0で手続きを行い、発行された登録記号を機体に明記しなければなりません。


中古機を手に入れた場合や、登録の有効期限(3年間)が切れている場合は、未登録機としての飛行となり、1年以下の懲役や50万円以下の罰金といった厳しい処罰の対象となるため、登録状況を必ず確認してください。


また機体情報を電波で発信する、リモートIDの仕組みも知っておく必要があります。


現在は原則として、リモートID機能が内蔵された機体を使用するか、外付け機器を搭載することが義務付けられています。


2026年最新の航空法改正と厳罰リスク


最新の教則(第4版)では、不適切な事案に対して、ライセンスの取消し・停止基準が明確化されました。


特に、遵守事項である飲酒操縦や危険な飛行、事故が発生した場合に負傷者を救護するなどの措置を行わなかった場合、刑事罰だけでなく、国家資格を失うリスクがあります。


またレベル3.5の登場により、有資格者が機体に取り付けられたカメラで安全確認を行うことで、従来必要だった補助者による立入管理措置を省略できるなど、撮影現場における効率化も進んでいます。


カテゴリー区分と許可、最新のルールについては、「【2026年最新】ドローンの国土交通省規制と教則の要点」の記事で詳しく解説しています。


どこへ申請する?場所別の許可窓口と手続き



ドローン撮影の許可・承認は、国土交通省だけでなく、自治体や警察との調整も必須です。


ここでは、DIPS2.0での申請から、公園・道路といった場所ごとの窓口、そして災害時の特例まで、申請に関するポイントを解説します。


国土交通省での包括・個別申請


国土交通省のオンライン申請システム「DIPS2.0」では、撮影スタイルに合わせて2つの申請を使い分けられます。


  • 包括申請(業務向け):「日本全国」「1年間」といった単位で取得する許可で、人口集中地区や夜間、目視外などの基本的な撮影が、場所を特定せずに可能になります。ただし、趣味目的では取得できません。

  • 個別申請(包括許可承認見取得またはイベント上空飛行や高リスク飛行):特定の場所・日時を指定して申請します。包括申請で許可・承認される飛行よりリスクの高い飛行、例えば、空港周辺・150m以上の高高度・お祭りなどのイベント上空での撮影には個別申請が必須です。


DIPS2.0への入力とマニュアル選定で差し戻しを防ぐ


DIPS2.0での差し戻しを防ぐには「誰が、どこで、どの機体を使って飛ばすのか」などの詳細を記述することが重要です。


例えば、飛行範囲の指定では、周辺一帯といった抽象的な表現ではなく、地図上で明確に範囲を示すことができます。


また、万が一の墜落時に備えて、立入管理措置を具体的に記述してください。


もう一つ重要な点として、DIPS2.0での申請時には、飛行マニュアルを添付する必要があります。


多くの場合、航空局の標準マニュアルでも十分対応可能です。これにより、マニュアルを一から作る手間を省き、申請をスムーズに進めることができるでしょう。


しかし、撮影の内容によっては、独自マニュアルを作成した方がよい場合もあるため、「どのように安全を担保するか」という具体的な代替案を提示することが重要です。


自治体・管理者への施設使用と行為許可の申請


国土交通省の許可・承認があっても、土地管理者のルールが優先されるケースは多々あります。特に以下の場所では、独自の条例やローカルルールの確認を行いましょう。


  • 道路:路上からの離着陸や道路を横断する撮影では、管轄警察署への「道路使用許可」が必要です。

  • 公園:公園は自治体の条例により飛行が制限され、「行為許可」の提出が必要となる場合があります。

  • 河川:管轄する河川事務所などへの確認が必要で、「一時使用届」が求められることがあります。


問い合わせ時は、撮影目的や安全対策、国土交通省の許可・承認、保険加入状況をセットで伝えると調整がスムーズに進みます。


重要施設周辺での警察への通報


撮影場所によっては、航空局だけでなく警察への連絡が必要になる場合もあります。


法的義務として厳格に定められているのが、小型無人機等飛行禁止法に基づく手続きです。


皇居、国会議事堂、自衛隊施設、原子力発電所といった重要施設の敷地・区域の上空及び周辺おおむね300m以内の空域で撮影を行う場合は、飛行の48時間前までに管轄の警察署へ通報書を提出しなければなりません。


これはDIPS2.0の許可・承認とは別の規制であり、違反すれば即座に処罰の対象となります。


災害・報道などの業務利用における例外規定


国や地方公共団体又はこれらから依頼を受けた者が、事故・災害等に際し、捜索又は救助を目的として無人航空機を飛行させる場合には、通常飛行許可が必要な空域や承認が必要な飛行方法の許可・承認が免除される特例が設けられています。


ただし、免除されるのは事前に行うDIPS2.0での許可・承認申請であり、アルコール操縦の禁止や機体登録などの義務は免除されません。


これは報道機関による取材であっても同様です。


国土交通大臣への飛行計画の通報


忘れがちなのは、飛行計画の通報です。


特定飛行(国土交通大臣の許可又は承認が必要な飛行)を行う場合には、事前に飛行の日時、経路などの事項を記載した飛行計画を国土交通大臣に通報しなければなりません。


具体的には国土交通省のオンライン申請システム「DIPS2.0」の飛行計画通報機能に入力して通報します。


これは自分の飛行計画が他の人の飛行計画と重複しないように、事前に飛行に関する情報の共有を行うとともに、無人航空機同士の衝突を未然に防止することを目的としています。


なお、特定飛行に該当しない無人航空機の飛行を行う場合であっても、飛行計画を通報することが推奨されています。


撮影当日のトラブルを未然に防ぐための4つのポイント



関係各所での許可・承認が取れても、撮影当日の考えられるトラブルに対し、十分な予防対策を立てることが出来なければ、撮影を始めることはできません。


ここでは、撮影当日のトラブルを未然に防ぐための4つのポイントを解説していきます。


警察への事前連絡と周辺住民への周知・配慮


都市部や人通りの多い場所での撮影は、事前に管轄警察署の警備課や生活安全課に一報を入れておきましょう。


この連絡は義務ではありませんが、住民からの通報があった際に警察側が状況を把握していれば、現場での確認作業がスムーズになります。


操縦士と警察官、双方の負担を軽減し、現場での混乱を最小限に抑えるために大切な連絡です。

また、周辺住民や通行人などの第三者への配慮も重要です。


ドローンの音やカメラの向きに対して不安を抱く方は少なくないため「撮影目的、飛行時間、立入制限の範囲、責任者連絡先」などを、補助者が丁寧に案内できる体制を整えと、周辺への不安を和らげましょう。


当日の機体点検と気象状況の確認


撮影現場に到着して最初に行うことは、機体の飛行前点検と周囲への配慮気象状況の確認です。


例えば、プロペラやフレームの損傷やゆがみ、バッテリーの充電量や適正電圧、セルバランス、リモートID設定やジンバル動作などの、飛行マニュアルで定められている飛行前点検を遂行してください。


撮影当日の天候については、事前に気象予報などで確認しておくことはもちろんですが、現場での急な天候の変化や突風などに対しても、常に情報を更新することが大切です。


プライバシー保護と電波トラブルへの対応


ドローンは高所から広範囲を撮影するため、意図せずに他人の顔や車のナンバープレート、個人の住宅内が映る可能性があります。


こうしたものへの配慮が欠けると、肖像権やプライバシーの侵害などの法的なトラブル、あるいはSNSでの炎上に繋がりかねません。


そのため、撮影時にはカメラの角度を工夫して民家を避けるといった、現場での回避を行ってください。


それでも映り込んでしまった場合は、編集時にぼかしやトリミングすることで、プライバシー保護を徹底できます。


また、飛行空域の電波状況は常に変化しており、ドローンの制御に異常をきたす場合があります。


ここで重要なのが、危険な状況若しくは危険な状況になりそうな事象を察知したら、即座に飛行を中断して着陸させる判断力です。


万が一の事態に備え、RTH(自動帰還)の高度設定やフェールセーフの動作、手動での復帰手順を事前に確認し、補助者と中止基準を共有しておくことで、安全な撮影が可能になります。


飛行日誌の記録と万が一に備える業務賠償責任保険


許可・承認を得て飛ばした後にも、法的な義務は続きます。


撮影終了後は、特定飛行を行った場合、飛行記録や日常点検記録、点検整備記録を遅滞なく飛行日誌に記載する義務があります。


特定飛行ではなかった場合でも、安全管理の観点から飛行日誌の記録が推奨されています。


これらの義務を怠ると、ライセンスの取り消しや罰則の対象となるため注意してください。


また、万が一に備えて、業務賠償責任保険に加入することも重要です。


対人・対物の補償上限だけでなく、プライバシー侵害に関する法的費用をカバーする特約や、示談交渉サービスの有無も確認しましょう。


加えて、保険証券や加入証明書を常に現場へ携行しておくことで、万が一への迅速な対応が可能となります。


失敗しないドローン撮影の学び方と業者に依頼する際の確認事項



ドローン撮影は、飛行技術に加えて、法令・現場安全・対人コミュニケーションから、編集・納品までが一連の流れとなります。


そのため、安全に運用する方法だけでなく、撮影後の動画編集スキルも重要です。


ここでは、クリエイティブな視点での学び方と、業者へ依頼する際の確認事項を解説します。


実務に強いスクール選び


実務に強くなるには、実務に強いスクールを選ぶ事が重要です。


例えば、数多くの空撮・点検・災害調査など、実際の業務での運用実績を持つ講師と、教習所内だけでしか操縦しない講師とでは、指導の深みが異なります。


また、資格取得の他に、専門分野の特化講習や、実際の現場同行などの実務サポートの有無によっても、スクールで学べるスキルに差が出ます。


実務に強いスクールを選ぶ方法については「大阪のドローンスクール選びで失敗しないコツとは?プロが教える3つの条件」で詳しく解説しています。


編集スキルが撮影を制する!撮るだけで終わらない業者選び


ドローンは飛ばすものではなく、撮りたいものを撮るための撮影ツールです。


そのため、業者へ撮影を依頼する際は、編集スキルから逆算した撮影ができるかを見抜くことが大切です。


また、依頼内容を正しく理解してイメージ通りに形にしてくれるかどうかが大切です。


効果的な編集ができる操縦士は、ただカメラを回すのではなく、被写体を効果的に映す最適な撮影速度や解像度やフレームレートなどの設定、編集時のカットのつなぎ、光の入り方、映像のテンポをシミュレーションしながら機体を動かします。


業者を選ぶ際は、過去の制作実績(ポートフォリオ)などを見て、物語やメッセージを感じる編集済みの映像を確認することで、編集スキルを判断できます。


安全体制と特殊技術で業者を選ぶ


信頼できる業者は、万が一の墜落に備えて、対人・対物賠償責任保険への加入はもちろん、現場の電波状況や気象条件を見極め、安全に対応することができます。


また立入管理措置の方法、補助者の人数や配置場所、風速基準、緊急着陸地点、近隣周知などを、見積もり段階で言語化できるかも重要です。


さらに、FPV機によるアクロバティックな撮影や、サーマルカメラによる赤外線点検など、独自の特殊技術を必要に応じて取り入れてもらえるかどうかも、業者を見極める基準となります。


撮影費用の内訳と編集・納品レベルによる料金変動


業者に撮影を依頼する際、見積もり書の詳細をチェックすることも大切です。


依頼した内容に対して、過分な(もしくは過少な)機材がセッティングされていないか、過剰な技術料が上乗せされていないか、など依頼した内容が反映されているかしっかりと見極めます。具体的には以下の内容をチェックしましょう。



また、ドローン撮影の費用は、飛ばす時間だけでなく、事前調査、許可申請、管理者調整、当日の安全人員、移動・拘束時間なども含まれます。


そのため、同じ30分の飛行でも、郊外での撮影と都市部で立入管理が必要な撮影では費用が大幅に変わることも理解しておきましょう。


正しい許可申請と確かな技術で信頼されるドローン撮影を


ドローンでの撮影は、ルールを守ることで、自由な表現が可能になります。


この記事では、許可・承認申請の手続きや現場でトラブルを防ぐポイント、撮影を業者に依頼する際の注意点など、ドローン撮影で抑えておきたい要点をまとめました。


正しい知識と確かな技術、そして編集から逆算するプロの視点で、ドローン撮影を行いましょう。


ドローンでの撮影に興味がある方、またはドローン撮影を安心して任せられる業者をお探しの方は、ドローンプラスへご相談ください。


ドローンプラスは国家資格取得から、お客様の意向に沿った商業撮影や構造物点検、薬剤散布など幅広く提供しています。


現場を知り尽くした講師兼パイロット陣がスキルと知識の両面から全力でサポートいたします。








bottom of page