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中古ドローンの売買で確認したい注意点と手続き

中古ドローンは、新品よりも安く機体を手に入れられるため、ドローン購入時の選択肢が広がります。


しかし、価格の安さだけで判断すると、機体の状態や登録手続きの面で思わぬトラブルに直面することもあります。


また、売却する側にも、抹消手続きや情報の開示など、知っておくべき責任があります。


この記事では、中古ドローンの購入・売却それぞれの場面で確認しておきたい注意点と、法的な手続きの流れを解説します。


目次



中古ドローンの購入・売却で知っておきたいこと



ここでは、中古ドローンの価格差が生まれる背景と、購入・売却それぞれの立場で意識しておきたい基本的な心構えを解説します。


中古ドローンの価格差が生まれる理由


ドローンは技術の進化が速く、毎年のように新しいモデルが登場するため、発売から時間が経過した機体ほど、新品価格に比べて中古の流通価格が下がりやすくなります。


また、フリマアプリの普及によって個人間で売買できる場が増えたことも、価格差に影響を与えています。


さらに、飛行回数やバッテリーの充放電回数などの状態、送信機・充電器などの付属品の有無なども価格差が生まれる理由です。純正の外箱なども重要な付属品です。


この他にも、外装に目立った傷がなく飛行時間が短い機体と、業務で頻繁に使用されて部品の消耗が進んでいる機体では、価格に差が出ます。


「安く買えた」「高く売れた」で終わらせないための心構え


中古ドローンの取引は、価格だけに気を取られると、取引後にトラブルへつながることがあります。


ドローンは航空法によって機体登録が定められており、所有者が変わる際には手続き上の責任が発生します。


一例として、購入側が価格の安さだけで機体を選び、登録状況を確認しないまま取引を進めると、購入後に自分の名義で登録できない可能性があります。


また売却側も、価格が決まったことで取引が終わったと考え、登録の抹消や移転の手続きを後回しにすると、購入者から問い合わせが続いたり、法令上の届出義務を怠ったままになったりする可能性があります。


中古ドローンの取引は、金額の交渉だけでなく、機体の状態と手続きの両方が整って初めて完了すると捉えておくことが大切です。


購入側・売却側それぞれで注意したい危険


購入側は、フレームやバッテリーといった機体の状態、フリマサイトなど個人間取引特有の返品条件、そして購入後の登録手続きが主な確認ポイントです。


一方の売却側は、不具合や修理歴の開示、バッテリーやアプリに残ったデータの取り扱い、そして売却後の登録抹消手続きが主な注意点です。


また、購入・売却のどちらの立場であっても、機体登録の移転(譲渡)もしくは抹消やリモートIDの設定確認、保険加入の扱いといった法的な手続きは共通して関わってきます。


購入前に確認すべき中古ドローンの機体状態



ここでは、中古ドローンを選ぶ際に、実機やアプリを通じて確認しておきたい機体の状態について解説します。


フレーム・プロペラ・ジンバルの損傷確認


中古ドローンは、前の所有者がどのような環境で使用していたかによって、機体の消耗度合いが異なります。


購入前には、フレームに亀裂や歪みがないか、プロペラに欠けや変形がないかを、写真だけでなく店頭販売であれば可能な限り、実物で確認することが大切です。


仮にフレームがわずかに歪んでいるだけでも、飛行中の姿勢が不安定になり、事故につながる危険性がありますし、歪んだ原因があるはずです。


また、カメラの手ぶれを抑えるジンバル部分は精密な可動部品であるため、落下や衝突の経験がある機体では、動作にガタつきが出ている場合もあるでしょう。


そのため、出品者に過去の墜落や修理歴を確認し、可能であれば電源を入れてジンバルの初期動作を動画などで見せてもらうことで、外見だけでは分からない損傷を把握しやすくなります。


バッテリーの劣化状態を確認するポイント


バッテリーはドローンの部品の中でも消耗が早く、中古機を選ぶ際に特に注意したい箇所です。確認する主なポイントは以下になります。


  • 外観に膨らみや変色がないか

  • 端子部分に腐食がないか

  • バッテリーのサイクル数

  • 購入時期と保存状況

  • 当該バッテリーでの機体動作確認


こうした点を出品者にひとつずつ確認することで、購入後に飛行時間が想定より短いといった食い違いを防ぎやすくなります。


ファームウェアバージョンと動作確認


ドローンは、購入後もメーカーによってファームウェアが更新され続けます。


中古機の場合、前の所有者がどのバージョンのファームウェアを使用していたか分からないことがあるため、専用アプリと接続して現在の状態を確認する必要があります。


古いファームウェアのままでは、GPSの捕捉や送信機との接続に不具合が出ることがあるため、購入後は早めに最新の状態へ更新することが望ましいです。


また、コンパスやIMU(慣性計測装置)のキャリブレーションが必要な状態になっていることもあるため、初回起動時に表示される警告は見落とさず確認することが求められます。


フリマサイト・個人間取引で購入する危険と対応法



ここでは、フリマサイトやオークションといった個人間取引で、中古ドローンを購入する場合の危険と対応法を解説します。


出品者の機体登録抹消漏れが招く危険


ドローンの登録制度では、機体の所有者が変わる場合、前の所有者による登録の抹消、または新たな所有者への移転登録(譲渡)のいずれかの手続きが必要です。


国土交通省の案内では、前の所有者が登録を抹消している場合は新たな所有者が新規に登録を行い、前の所有者の登録が有効な状態の場合は、所有者の移転手続きを行う必要があるとされています。


フリマサイトなどの個人間取引では、出品者がこの手続きを行わないまま取引を終える場合があります。


しかし登録の抹消や譲渡手続き登録は、原則としてその時点の登録名義人しか行うことができないため、購入後に連絡が取れなくなった出品者の代わりに手続きを進めることは困難です。


そうならないためには、購入前に出品者へ、登録記号の有無と抹消・移転登録の予定を確認しておく、若しくは購入者から希望を伝えることが重要です。


ノークレーム・ノーリターン取引の危険


フリマサイトやオークションでは、ノークレーム・ノーリターンという条件で出品されている中古ドローンも少なくありません。


これは取引成立後の返品や交換に応じないという条件であり、受け取った機体に不具合があっても、出品者側の責任を問いにくくなります。


たとえば、写真では分からなかった内部の損傷や、記載されていた飛行時間と実際の消耗状態に差があった場合でも、交渉が難しくなるでしょう。


購入前には、出品者に対して具体的な質問を行い、可能な範囲で回答や写真の追加提供を求めることが、トラブルを減らす方法の一つです。


正規販売店・認定中古品との違い


中古ドローンの購入先には、フリマサイトなどの個人間取引のほか、正規販売店や専門業者が扱う認定中古品という選択肢もあります。


認定中古品は、専門スタッフによる動作確認や整備を経て販売されることが多く、保証期間が設定されている場合もあります。(整備記録をつけてくれる場合もあります)


一方で、個人間取引に比べると、価格は高めに設定されていることが多いため、価格を優先するか、状態確認や保証の安心感を優先するかで購入先を選べます。


以下に、購入前のチェックポイントをまとめましたのでご覧ください。



中古ドローンを売却する際の注意点



ここでは、中古ドローンを売却する側が確認しておきたい開示事項と、売却後に必要な手続きを解説します。


不具合・修理歴の開示と適正な価格設定


ドローンを売却する際には、把握している不具合や修理歴を、購入者にあらかじめ伝えておくことが重要です。


開示を怠ると、取引後にトラブルとなり、評価や信頼関係に影響することがあります。


たとえば、過去に墜落や衝突があった機体は、外見上問題がなくても内部のフレームやジンバルに負荷がかかっている場合があるため、その旨を伝えたうえで価格に反映させることが望ましいでしょう。


加えて、飛行時間やバッテリーのサイクル数、付属品の有無なども、価格設定の根拠として具体的に示すことで、購入者との認識のずれを防ぎやすくなります。


バッテリーやデータの安全な取り扱いと初期化


売却前には、機体やアプリに残っている個人情報の取り扱いにも注意が必要です。


飛行記録や登録した自宅の位置情報などが、専用アプリやSDカードに残ったまま譲渡されると、意図せず個人情報が第三者に渡ってしまう危険があります。


SDカードを抜き取ったとしても送信機にキャッシュデータ画像が残っています。こちらについてもフォーマット削除をすることをお勧めします。


これらを防ぐためには、送信機やアプリのアカウント連携を解除し、必要に応じて初期化を行ったうえで譲渡することが大切です。


また、バッテリーは輸送時の衝撃や気圧の変化に弱いため、発送する場合は個包装や緩衝材を用いるなど、安全な梱包を心がける必要があります。


売却後に必要な機体登録の抹消手続き


国土交通省の案内では、機体を売却する場合、登録を抹消したうえで譲渡するか、売却後に新たな所有者とともに所有者の移転手続きを行うことが求められています。


所有者に変更があった場合、その事由が生じた日から15日以内に、上記いずれかの手続きを行う必要があります。


抹消も移転登録も、いずれもDIPS2.0から手続きを行いますが、抹消の場合は売却前に完了させておくことで、購入者側は新規登録の手続きのみで済みます。


具体的な操作手順は、国土交通省が公開している機体の譲渡に関する操作マニュアルで確認できます。


以下に、売却前のチェックポイントをまとめましたのでご覧ください。

購入・売却後に必要な法的手続きと保険



ここでは、中古ドローンの購入・売却後に関わる登録手続きと、保険加入で意識しておきたい点を解説します。


機体登録の移転登録とリモートIDの設定確認


移転登録によって所有者の情報が変わった場合でも、登録記号は基本的に引き継がれます。


一方、前の所有者が登録を抹消したうえで、新たな所有者が改めて登録し直す場合は、新しい登録記号が発行されます。


その場合、新しい登録として扱われるため、リモートIDの搭載が必要になることが多いですが、機体ごとの登録状況によって判断が分かれるため、購入・譲渡の前に無人航空機ヘルプデスクまたはDIPS2.0上で確認しておくことが確実です。


飛行許可申請に影響する機体認証の有無


特定飛行や国家資格を活かした運用を予定している場合、機体認証の有無も中古購入時に確認しておきたいポイントです。


機体認証は、機体そのものの安全性を国が証明する制度であり、レベル4飛行などの高度な運用では、資格に加えて認証済み機体であることが条件になります。


中古で購入した機体がメーカーの認証を受けた型式であっても、認証自体は機体固有のものであるため、前の所有者が機体認証を行っていたか否か等の状況によっては再確認が必要になる場合があります。


業務での飛行申請を予定している場合は、購入前に機体認証の有無と有効性を出品者や販売店に確認しておくと安心です。


飛行許可・承認申請の詳細な流れについては、「【2026年最新】国土交通省が定めるドローンの規制と教則の要点」をご覧ください。


中古機体で保険加入時に注意する点


ドローンメーカーの多くは、国内正規品を新品で購入したユーザーに対して、初年度無料の賠償責任保険を付帯しています。


しかし、この無償付帯保険は新品購入者向けの特典であるため、中古で購入した機体では対象外となるのが一般的です。


したがって、対人・対物の賠償責任や機体の修理費に備えるためには、中古機体でも加入できる賠償責任保険や機体保険を、別途検討することをおすすめします。


保険の種類や補償範囲、選び方について詳しくは、「ドローン保険の加入を検討するべき理由〜リスク管理と賠償責任」をご覧ください。


中古ドローンと賢く付き合うために


ここまで、中古ドローンの購入・売却それぞれの場面で気を付けたい機体の状態、フリマサイトの危険、そして登録手続きや保険加入の注意点を解説してきました。


最後に、押さえておきたいポイントを整理します。


  • 価格だけで判断しない:機体の状態や登録状況を確認したうえで、総合的に検討することが安全な取引につながります。

  • 購入前の機体チェックを怠らない:フレームやバッテリー、ファームウェアの状態を、可能な範囲で実機確認することが望ましいです。

  • 登録手続きは早めに進める:移転登録や抹消は、売却・購入が決まった時点で速やかに着手することで、トラブルを防ぎやすくなります。

  • 保険は別途検討する:中古機体はメーカーの無償保険の対象外になりやすいため、必要な補償を自身で確認することが求められます。


中古ドローンは、機体の状態や手続きを一つずつ確認していけば、費用を抑えられる購入手段です。


とはいえ、実際に操縦してみると、機体ごとの癖や、これまでの使用状況による細かな違いに気づくことも少なくありません。


大阪市を拠点とするドローンプラスでは、一人ひとりの操縦のクセを見抜き、機体の特性に合わせて指導するドローンドクター型のスクールを運営しています。


商業撮影や構造物点検など、現場の最前線で機体と向き合ってきた講師陣が、中古・新品を問わず、その機体に合った飛ばし方や注意点を個別にお伝えします。


中古ドローンを手に入れたものの操縦に不安がある方や、これから機体選びごと相談したい方は、大阪市のドローンプラスへぜひご相談ください。



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